虫歯C3の見た目とは?進行した虫歯を見分けるポイント
虫歯は進行度によってC0からC4まで分類され、その段階によって見た目や症状が大きく変わります。その中でもC3は、虫歯が神経にまで到達した状態であり、見た目にもはっきりと分かる変化が現れる段階です。初期段階の虫歯とは異なり、歯の色や形、表面の状態が大きく損なわれるため、放置してはいけない重要なサインとなります。この記事では、C3虫歯の見た目の特徴や症状、放置した場合のリスク、そして歯科医院での治療方法について詳しく解説します。
C3虫歯の進行状態
C3とは、虫歯が象牙質を超えて歯の内部にある歯髄(神経や血管が通っている部分)にまで進行した状態を指します。初期段階のC1(エナメル質のみ)やC2(象牙質まで)とは異なり、歯髄に炎症が及ぶため、強い痛みを伴うことが多いのが特徴です。また、C3の虫歯は進行が進んでいるため、見た目でも明らかな異常が確認できることが多くなります。
C3虫歯の見た目の特徴
C3に進行した虫歯の見た目には、以下のような特徴が現れます。
- 歯に大きな穴が開いている
- 歯の色が黒く変色している
- 歯の形が崩れている
- 歯ぐきに炎症や腫れが見られることもある
このように、C3の虫歯は「一目で異常と分かる」ほど見た目が悪化しているのが特徴です。
C3虫歯の症状と見た目の関連
C3の段階では見た目の変化に加え、強い痛みや違和感も伴います。歯に大きな穴が開いていると食べ物が詰まりやすくなり、さらに虫歯菌が繁殖して進行を加速させます。また、変色や欠けによって見た目の印象も悪くなり、人前で口を開けることに抵抗を感じる方も少なくありません。見た目の変化は単なる美容上の問題ではなく、「歯の内部まで虫歯が進行しているサイン」として捉えることが重要です。
放置するとどうなる?
C3虫歯を放置すると、炎症がさらに悪化して神経が壊死し、一時的に痛みが消えることがあります。しかしそれは治ったわけではなく、歯の内部で感染が広がっている証拠です。その後は膿がたまり、歯ぐきの腫れや膿の排出、さらには顎の骨にまで炎症が及ぶ可能性があります。見た目もさらに悪化し、歯が大きく崩壊してC4へと進行すれば、抜歯が避けられなくなります。
歯科医院での治療方法
C3虫歯の治療には、基本的に「根管治療」が必要です。感染した神経を取り除き、歯の内部を清掃・消毒した上で薬剤を詰め、最後に被せ物(クラウン)を装着して歯を補強します。治療には複数回の通院が必要ですが、根管治療によって歯を残せる可能性は十分にあります。
しかし、歯の破壊が大きい場合や根管治療で保存できない場合には、抜歯を選択せざるを得ないこともあります。その際にはインプラントやブリッジ、入れ歯といった方法で機能を補う必要があります。
早期発見・早期治療の重要性
C3に至る前、つまりC1やC2の段階で虫歯を発見できれば、削って詰めるだけの比較的簡単な治療で済みます。しかしC3まで進行してしまうと、治療は複雑になり、時間も費用もかかります。見た目に大きな異常が出ている時点で受診すればまだ歯を残せる可能性はありますが、手遅れになる前に治療を受けることが何より大切です。
▶ 歯に大きな穴や黒ずみを見つけたらC3虫歯かもしれません。すぐに歯科医院で相談しましょう
まとめ
虫歯C3は、歯の神経にまで進行した段階であり、見た目には大きな穴や変色、歯の形の崩れといった明らかな異常が現れます。痛みや違和感とともに、口元の見た目にも大きな影響を与えるのが特徴です。放置すればさらに進行して抜歯が必要になることもあるため、見た目に異常を感じた時点で早めに歯科医院を受診することが重要です。
記事監修 日吉ストーク歯科院長 中川翔太