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親知らずが生えかけで痛い…原因と正しい対処法を歯科医が解説

「親知らずが生えてきたみたいで、奥の歯ぐきがズキズキする」「痛いけど、抜くべきなのかわからない」——そんな悩みを持つ方は多いです。 

親知らずが生えかけのときの痛みは、単なる成長痛ではなく、**炎症や細菌感染が関係していることも多い**ため、放置すると悪化するリスクがあります。 

この記事では、親知らずが生えかけて痛いときの原因、注意すべき症状、正しいケア方法を詳しく解説します。

親知らずが「生えかけ」の状態とは?

親知らずは20代前後で生えてくることが多く、歯のスペースが足りないため、まっすぐ生えずに歯ぐきの中や斜めの方向から生えてくることがあります。 

この「歯が完全に出ていない」「半分だけ歯ぐきから顔を出している」状態が「生えかけ」です。 

このとき、歯ぐきと歯の隙間に細菌が入り込みやすくなり、炎症を起こすことで痛みが生じます。これが「智歯周囲炎(ちししゅういえん)」と呼ばれる症状です。

生えかけで痛くなる主な原因

親知らずの生えかけによる痛みの原因は以下の通りです。

1. 歯ぐきの炎症(智歯周囲炎)

 歯と歯ぐきの隙間に細菌が繁殖し、腫れや痛みを引き起こします。 

2. 咬み合わせの刺激 

 生えかけの親知らずが上の歯や頬の粘膜に当たることで、傷ができて痛みが出ます。 

3. 汚れがたまりやすい

 ブラシが届きにくく、磨き残しが多いことで感染が起こりやすくなります。 

4. 免疫力の低下

 疲れや寝不足、ストレスで体の抵抗力が落ちると、炎症が悪化しやすくなります。

放置するとどうなる?

生えかけの親知らずを放置すると、以下のようなトラブルが起こるリスクがあります。 

・歯ぐきの腫れが広がる 

・口が開けにくくなる(開口障害) 

・膿が出る 

・発熱・倦怠感 

・隣の歯(第2大臼歯)が虫歯や歯周病になる 

さらに炎症が進行すると、顎全体の骨に感染が広がり「顎骨炎(がっこつえん)」を引き起こすこともあります痛みが強い場合や腫れが数日続く場合は、自己判断せず歯科医院を受診しましょう。

痛みを和らげるための応急処置

1. 冷やす

患部をタオルで包んだ保冷剤で10分冷却→10分休憩を繰り返すと、炎症が抑えられます。 

2. 口を清潔に保つ

 強いうがいは避けつつ、食後は軽く水でゆすいで清潔を維持します。アルコール入りの洗口剤は刺激になるため避けましょう。 

3. 痛み止めを服用する 

 市販の鎮痛薬(ロキソニンなど)で一時的に痛みを緩和できますが、継続する場合は歯科医院で原因治療を行う必要があります。 

4. 睡眠・栄養をとる

 免疫力を高めることが治癒促進につながります。

歯科医院での治療内容

歯科医院では、まずレントゲンで歯の生え方や炎症の範囲を確認します 

状態によって、以下のような治療が行われます。 

・抗生物質・鎮痛薬の処方(炎症が強い場合) 

・歯ぐきの洗浄・消毒 

・親知らず周囲の膿の排出 

・抜歯(再発を繰り返す場合) 

一時的な痛み止めで治まっても、根本的な原因(親知らずの向きや位置)を解決しない限り再発しやすいため、痛みが治まった後でも必ず再診を受けましょう。

 

生えかけの親知らずを抜くべきタイミング

次のような状態なら、抜歯を検討する必要があります。 

・痛みや腫れを繰り返す 

・隣の歯との間に虫歯ができている 

・食べ物が詰まりやすい 

・親知らずが斜め・横向きに生えている 

歯科医師の判断で「抜かずに様子を見る」こともありますが、炎症を何度も繰り返す場合は早期抜歯の方が安全です。若いうちの方が治りも早く、抜歯後の腫れも軽く済む傾向があります。

生えかけで痛いときにやってはいけないこと

・強くうがいをする(血餅が取れる) 

・熱い食べ物・飲み物を摂る 

・患部を指や舌で触る 

・市販薬だけで治そうとする 

・喫煙・飲酒をする 

これらは炎症を悪化させ、治りを遅くする原因になります。抜歯や洗浄の必要があるケースも多いため、できるだけ早く専門医に相談しましょう。

再発を防ぐセルフケア

・歯ブラシは奥までしっかり届くものを使う 

・疲れやストレスをためない 

・寝不足を避ける 

・定期的に歯科検診を受ける 

炎症が落ち着いても、再発を防ぐためには口腔内の清潔と生活習慣の管理が大切です。

【記事のまとめ】

親知らずが生えかけで痛いときは、単なる「生える痛み」ではなく、炎症や感染が関係していることが多いです。放置すると腫れや発熱を引き起こし、隣の歯にも悪影響を与える可能性があります。応急処置で一時的に落ち着いても、根本治療には歯科医院での診断が必要です。痛みが強いときほど早めの受診を心がけ、清潔・安静・早期対応でトラブルを防ぎましょう

親知らずの治療の詳細はこちら

記事監修 日吉ストーク歯科院長 中川翔太